Raspberry Pi AI Kitは、Hailo 社と共同開発したAIアクセラレータ モジュールに、先日販売開始したRaspberry Pi M.2 HAT+をセットにしたキットです。モジュールにはHailo-8L コプロセッサを搭載しており、Raspberry Pi 5と組み合わせることで、ニューラル ネットワーク、人工知能、機械学習を低遅延かつ低消費電力で試すことが可能としています。
「27W USB-C PD Power Supply」は、Power Deliveryに対応したRaspberry Pi 5向けの電源アダプターです。Raspberry Pi 5のUSBポートで電源供給できる合計容量はデフォルトでは600mAですが、USB PD電源を使用することで自動で1.6Aに増強されます。また、電源アダプターは9V3A、12V2.25A、15V1.8Aの出力にも対応します。
「Raspberry Pi 5 Case」は、新しい専用ケースです。可変速ファンを搭載しており、Raspberry Pi 5のファン専用コネクターに接続することで使用できます。カラーは赤・白の他に、グレーの販売も予定されています。
Raspberry Pi Global Shutter Cameraは、Sony IMX296センサーを使用した1600万画素のグローバルシャッターカメラで、通常のローリングシャッターカメラと比較して、高速で動作する物体を歪みなく撮影するのに向いています。レンズはRaspberry Pi HQ Cameraと同じくCマウントおよびCSマウント(付属のC-CSアダプタで対応)の各レンズが利用可能です。
Raspberry Pi Global Shutter Cameraの価格は50ドルで、各認定リセーラーを通じて販売されます。日本ではKSY、スイッチサイエンスでそれぞれ販売が開始しています。
Camera Module 3はオートフォーカスやHDR撮影に対応した12メガピクセルのSONY IMX708イメージセンサーを採用したカメラモジュールです。従来の通常モデルとNoIRモデルに加えて、それぞれに広視野角モデルが追加され、4種類のカメラモジュールが販売されます。通常の視野角のモデルは各25ドル、広視野角モデルは各35ドルで、認定リセラーを通じて販売されます。
Raspberry Pi Pico Wは、2021年1月に発売したRaspberry Pi Picoにワイヤレス機能を追加したモデルです。Raspberry Pi Picoと同様、Raspberry Piが設計したRP2040チップが使用されており、133MHzのARM Cortex-M0+デュアルコア、256KB RAM、30個のGPIO、様々なインターフェースを搭載します。また、コードとデータ用の2MBのオンボードQSPIフラッシュメモリを搭載しています。
Raspberry Pi Pico Wのワイヤレス機能には、Infineon CYW43439チップを採用しており、無線LANはIEEE802.11 b/g/nを、Bluetoothは5.2をサポートします。なお、リリース時点では無線LANのみがサポートされます。Raspberry Pi Pico Wは6ドルで販売されます。
Raspberry Pi Pico HおよびPico WHは、GPIOにヘッダーと、JTAGにコネクタがあらかじめ実装されたモデルです。自分でヘッダーを実装する必要がなく、簡単にプロジェクトに使用することが可能になります。Raspberry Pi Pico Hは5ドル、Raspberry Pi Pico Hは7ドルで販売されます。
今回のアップデートでは、セキュリティを強化及びIoT製品に関する一部の国の法律に対応するために、Raspberry Pi登場初期からのデフォルト設定であったpiユーザー及びパスワードが廃止されました。デスクトップ版・Lite版ともに、初回起動時にユーザー名とパスワードの設定が必要になります。なお、ヘッドレスで利用する場合には、Raspberry Pi Imagerを使用してカスタマイズするか、起動パーティションにuserconfファイルを配置して所定の書式を書くことで対応できます。また、既存の環境でpiユーザーのユーザー名を変更するための方法についても用意されています。
Raspberry Pi Zero 2 Wは、Raspberry Pi 3シリーズで採用されたCortex-A53を搭載した64-bit対応の4コア 1GHzのBCM2710A1 CPUを採用し、Raspberry Pi Zero Wに比べて大幅に性能が向上しました。また、DRAMを統合したSiP(System-in-Package)を採用し、「RP3A0」パッケージとして本体上に搭載されます。また、発熱にも配慮されており、高負荷時でもサーマルスロットリングせずに安定した動作が可能としています。