RP2040発売

Raspberry Pi財団は6月1日、RP2040の発売を発表しました。

RP2040はRaspberry Pi Picoに搭載されているマイクロコントローラーチップで、Raspberry Pi初の自社開発コントローラーとなります。Raspberry Pi Pico発表当初より将来的なRP2040チップの発売について言及されていました。

RP2040の単体販売により、Raspberry Pi Picoを使用することなく、直接自分のプロジェクトや製品の基板に組み込むことが可能になります。

1つあたりの販売価格は1ドルで、Raspberry Pi認定リセラーを通じて販売されます。(参考までに、Pimoroniでは10個単位での販売ページを公開しています。)

PoE+ HAT リリース

Raspberry Pi 財団は5月24日、PoE+ HATをリリースしました。価格は20ドルで、6月上旬よりRaspberry Pi認定リセラーから準備発売されます。

PoE+ HATは2018年に発売されたPoE HATの改良版となるPoEに対応したHATボードです。PoE HATは802.3afに対応しており最大15.4Wの電力が供給可能でしたが、今回リリースされたPoE+ HATは802.3atに対応しており、対応したPoEインジェクターと組み合わせることで最大25.5Wの電力供給が可能としています。これにより、Raspberry Pi 4にたくさんのUSBデバイスを接続している状況でもPoE+ HATで安定した電力供給が可能になります。

その他、部品を見直すことで発熱や部品サイズをコンパクトにするなどの改良が加えられています。

なお、以前のPoE HATも引き続き生産されますが、昨今の世界的な半導体不足によって入手困難なシリコンが使用されているため、そのようなシリコンを使用しておらずリードタイムが短いPoE + HATへの移行が検討可能としています。

Raspberry Pi Picoリリース

Raspberry Pi 財団は1月21日にRaspberry Pi Picoをリリースしました。

Raspberry Pi Pico

Raspberry Pi Picoは、初めての自社設計チップであるRP2040が搭載された低コストで高パフォーマンスなマイクロコントローラーボードです。133MHzで動作するデュアルコアのARM Cortex-M0+、256KBのRAMと2MBのフラッシュメモリ、30個のGPIOピンや、SPI・I2C・UART・12ビットADC・PWMなどの幅広いインターフェースが用意されています。

Raspberry Pi PicoはMicroPythonやC/C++でプログラミングでき、以下のサイトで取り扱い方やRaspberry Pi Picoの詳細なスペック情報が確認できます。

https://pico.raspberrypi.org/getting-started

Raspberry Pi Picoの価格は4ドルで、本日から各Raspberry Pi認定リセラーから発売されます。

Raspberry Pi 4 Case Fan発表

Raspberry Pi 財団は11月30日に、Raspberry Pi 4用公式ケースのオプション「Raspberry Pi 4 Case Fan」を発表しました。

Raspberry Pi公式ブログより引用

Raspberry Pi 4は発売以降も電力の最適化が進められた結果、ファンがない状態でもスロットリングが大幅に減るよう改善されていました(※最適化はEEPROMイメージに対して行われており、最新のRaspberry Pi OSを動かすことで自動的に適用されます)。

今回リリースされたRaspberry Pi 4 Case Fanは、Raspberry Pi4をオーバークロックして使用するユーザーや、常に高負荷状態で利用するユーザーに向けて作られたもので、ファンを追加することで高負荷状態でも快適なSoC温度を保つことができるのが特徴としています。

また、ファンと合わせて、SoC用の18mm×18mm×10mmヒートシンクが付属します。

Raspberry Pi 4 Case Fanの価格は5ドルで、本日よりRaspberry Pi認定リセラーを通じて発売されます。

Raspberry Pi 400リリース

Raspberry Pi 財団は11月2日、Raspberry Pi 400を発表しました。

https://www.raspberrypi.org/blog/raspberry-pi-400-the-70-desktop-pc/

Raspberry Pi 400は、Raspberry PiオフィシャルキーボードをベースにRaspberry Pi 4相当のコンピューターを内蔵した、キーボード一体型の新しいパーソナルコンピュータです。

スペックはBroadcom BCM2711 4-Core Cortex-A72 (ARM v8) 64-bit SoC @ 1.8GHzのSoC(Pi4の1.5GHzより少し早くなっています)と、4GBのRAMを搭載。インターフェイスはUSB2.0x1、USB3.0x2、ギガビットイーサネットx1、GPIOピン、microHDMIx2、SDカードスロット、無線LAN、Bluetoothと、Pi4とほぼ変わらない構成です。

価格は、本体のみの場合は70ドル、マウス・電源・SDカード・マイクロHDMI-HDMIケーブル、ビギナーズガイドブック(英語)がセットになったスターターキットの場合は100ドルとなっています。

キーボードレイアウトは、発売時点では英語(US/UK)、ドイツ、イタリア、フランス、スペインの6種類が用意されていますが、将来的にはオフィシャルキーボードで発売済みの他のレイアウトにも対応したPi400が販売できるように認証の取得を進めるとのことです。日本語版オフィシャルキーボードは8月にリリースされているため、日本語レイアウト版Pi400の登場も期待されます。

Raspberry Pi Compute Module4 発表

10月19日に、Raspberry Pi Compute Moduleシリーズの最新版となる、Raspberry Pi Compute Module4(CM4)の発売が発表されました。

Raspberry Pi Compute Module 4 on sale now from $25

CM4は、これまでのモデルと同様にRaspberry Pi 4の通常の形から産業用に向けて小型モジュール化したコンピュータとなります。よって、CM4の基本的なスペックはRaspberry Pi 4に準じています。一方、これまでのCompute ModuleではJEDEC DDR2 SODIMMの規格に沿った形状を採用してきましたが、CM4では新たなフォームファクターとなり、垂直型のコネクタで接続する形に変更されています。

無線LAN・Bluetoothは後述の構成によってあり・なしを選ぶとができます。無線機能を搭載した構成では、オンボードのアンテナに加えて、ケースに組み込まれることを想定した外部アンテナコネクターが実装されています。

CM4では無線LANの有無、RAMの容量(1GB, 2GB, 4GB, 8GB)、eMMCストレージの容量(Lite==なし, 8GB, 16GB, 32GB)の組み合わせで32通りから用途に最適なスペックのモジュール選ぶことができ、最小構成で25ドル、最大構成では90ドルで販売されます。

CM4の発表と合わせて、開発に使用するIOボードも新たに発売されます。価格は35ドルと、以前のIOボードに比べて大幅に安価に設定されました。

IOボードはギガビット・イーサネットポートx1、HDMIポートx2、USB2.0ポートx2、GPIOポート(PoE対応)、PCI Express Gen 2 x1ソケットx1、CSI・DSIポート、バッテリーバックアップつきRTC、12V電源ジャックが搭載されます。Raspberry Pi 4ではUSB3.0ポートがPCI Express接続のVL805 USB3.0ハブチップを経由して接続されますが、IOボードではこれが削減される代わりにPCI Expressスロットとして提供されます。また、バッテリーバックアップつきRTCはIOボードでは初の搭載となります。

CM4の詳細は、明日ドミニク氏によってRaspberry Pi公式ブログで改めて紹介されるとのことです。また、エベン氏とドミニク氏による ディスカッション動画も公開されています。

日本語版Raspberry Pi 公式キーボード発売

先月リリースが予告されていた、日本語版Raspberry Pi 公式キーボードが、8月5日に発売されました。

Raspberry Pi keyboards for Japan are here!

記事では、日本語版キーボードのために新たにモールドを作成したり、英語版などのキーボードにはない特殊なキー(キーボード右側の「¥」キーなど)への対応に苦労したこと、日本のユーザーにテストなどの協力を仰いだことなど開発秘話が書かれています。

キーボードは先日の記事にも掲載したPimoroniや、日本ではスイッチサイエンスでも2,409円で販売されます。

https://www.switch-science.com/catalog/6425/

関連記事:

Raspberry Pi 公式キーボードに日本語版が登場

Raspberry Pi 公式キーボードに日本語版が登場

2020年7月3日にRaspberry Pi 公式キーボードに新言語が追加されました。今回追加された言語は以下の4つです。

  • ポルトガル
  • ノルウェー
  • スウェーデン
  • デンマーク

日本語キーボードについては、ブログの最後で予告がされていましたが、Pimoroniではすでに販売ページが出現しています(画像はPimoroniより引用)。

すでに発売されている他のキーボード・マウスセットと同様、白・赤カラーと黒・グレーカラーの2種類が発売され、価格は17ドルです。

今回のレイアウト追加で、Raspberry Pi公式キーボードは(まだ製品ページのリストにない日本語を含めると)11種類となりました。

Raspberry Piブログ記事
https://www.raspberrypi.org/blog/new-raspberry-pi-keyboard-portugal-norway-sweden-denmark/

Raspberry Pi公式キーボード製品ページ
https://www.raspberrypi.org/products/raspberry-pi-keyboard-and-hub/

Raspberry Pi 4 8GB RAMモデル リリース

Raspberry Pi財団は5月28日、Raspberry Pi 4の8GB RAMモデルをリリースしました。

8GB Raspberry Pi 4 on sale now at $75

Raspberry Pi 4 8GB RAMモデルは、発売当初のRaspberry Pi 4の最大RAM容量であった4GBよりも倍の容量となり、本格的なデスクトップ用途としての利用、サーバーの運用にも対応可能な性能になりました。

8GB RAMを搭載するために、基板上のスイッチング電源の部品および配置にいくつかの変更が加えられており、新しいリビジョンして供給されます。

同時に、公式に提供されるOSイメージの名前をRaspberry Pi OSとする旨が発表されました。32bit版はこれまでと同じくRaspbianをベースとしたイメージとして提供され、初代モデルから最新の8GB RAMモデルまで全部のモデルで利用可能です。これに加えてDebian arm64版をベースにした64bitが加わります。現在はテスト版としてフォーラムで公開されていますが、制限事項があるため、試用する場合は制限事項をよく読んだ上で利用する必要があります。

8GB RAMモデルの価格は75ドルで、本日より正規リセラー各店で販売が開始されます。

Raspberry Pi High Quality Camera リリース

Raspberry Pi財団は4月30日、High Quality Camera(以下、HQ Camera)をリリースしました。

New product: Raspberry Pi High Quality Camera on sale now at $50

HQ Cameraは、Sony IMX477センサーを搭載した1200万画素(カメラモジュールV2は800万画素)のカメラで、Raspberry Piとの接続方法は既存のカメラモジュールと同様にCSI接続です。対応するRaspberry Piは、CSIポートを搭載するRaspberry Pi全モデルとなります。

HQ Cameraはレンズ交換式となっており、Cマウント・CSマウントのレンズに対応しています。対応するレンズはいくつかが同時に発売されます(後述)。なお、サードパーティ製レンズの取り付けも可能です。

また、1/4インチのカメラマウント用ネジ穴がついており、三脚などへの取り付けも可能です。

HQ Cameraの価格は50ドルで、レンズは認定リセラーによって6mm CSマウントレンズが15ドル、16mm Cマウントレンズが50ドルで販売されます。

HQ Cameraのリリースにあわせた新しいガイドブック「Raspberry Pi CAMERA GUIDE」もリリースされました。紙版は10ポンドで発売されるほか、MagPiのウェブサイトからPDF版が無償でダウンロードできます。

https://magpi.raspberrypi.org/books/camera-guide